赤 ち ゃ ん 誕 生
(3)恐怖の硬膜外麻酔
すでに陣痛が4分間間隔になっていて、看護婦さんから「無痛にするなら早い方がいい、30分以内に打たないと意味がない」と言われました。その言葉を聞いたら、少しは頑張ってみようかなと思っていたけど、陣痛の痛さにも負け、すぐに「お願いします」と言っている自分がいた。主人からは、意外と根性なしだったんだな、な〜んて笑われたけど、主人も似たようなものだった。というのも、23時30分、麻酔医師の先生が来て、硬膜外麻酔の注射を打つシーンで、彼はもう失神寸前だったのだ。実は最初、思うところに針が入らなかったらしく、一度針を抜いて、また入れ直したらしいのです(私は自分の背中で起こっていることなのでよくわからなかったけど、それがとっても不気味だったらしい)。その針が普通の針より、長くて太かったそうなのです。先生がなにか英語で説明してくれているのですが、主人はもう顔を上げることすらできず、「俺もう駄目だ」と通訳もしてくれません。私も痛くて(両親学級では痛みは伴わないと言っていたのに)パニックになっているうちに、看護婦さんが実力行使にでてきました。どうも注射を打つ時の姿勢は、顎をひいて、膝をまげ、胸につけて、体を丸め、背骨の骨と骨の間を広げるのがいいらしい。
結局、私が痛かった理由は、局部麻酔を打っていない違う部分に針が入ってしまったらしい。先生から「どこかしびれているところはないか」とか「念のため後からX線を撮ろう」って言われた時は、とっても焦ったけど、後遺症もなく安心しました。
体験してみて、硬膜外麻酔を打つ時のポイントは、しっかり体を丸めることと、打つタイミング、まだ陣痛の間隔が長い間に打つことだと思います。打つ間、動いてはいけないとわかっていても陣痛があるとどうしても動いてしまいますからね。先生の手元も狂い易くなると思います。
しばらくして麻酔医師が様子をみに分娩室に来た時に「痛くないって言っていたけど、実際は、痛かった」って軽いジャブを飛ばしたら、先生はやっぱり「普通は痛くない」って譲りませんでした。実はこの日、麻酔の先生は大忙し(大儲け?)だったのです。というのも、私が一番乗りで、その後3人の産婦が来て、みんな無痛分娩だったのです。そして、先生から「誰ひとりとして痛いとは言わなかった」と駄目押しで言われてしまいました。うそか本当かわかりませんが、先生の言い分は「私の背骨は普通の人と違うらしい???」。
余談ですが、この先生に対して払ったお金は、8,000香港$(日本円約13万円)、所用時間5分。主人いわく本当にいい商売?。退院の際、先生とバッタリ駐車場であったのですが、先生の車は、輝くばかりのパールシルバーのポルシェ。う〜ん、羽振りがとってもいいようです。
(4)「寝ていてください」
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